棟上げとは?

そもそも棟上げとは、家の基礎工事が進み、木材を使って家の枠組みを組み始め、一番最後に屋根の一番高い場所に「棟木」と呼ばれる横木を取りつける工程のことをいいます。この「棟木」を屋根の上に「上げる」ことから、棟上げと呼ばれているのです。 また、建て方、建前、上棟と呼ばれることもあります。

棟上げは家の建築の中でも大事な日
家の基礎工事が終わった後、住宅メーカーから「この日に棟上げをします」という連絡が入るかもしれません。なぜわざわざこの日を知らされるかと言えば、棟上げは、1階から最上階までの骨組み、屋根までを1日で一気に組み上げる特別な日だからです。 棟上げの日は、たくさんの大工さんの協力が必要になります。そこで、棟梁は人脈を駆使して、他の現場で働いている大工さんを集めてくれるのです。

棟上げと上棟式
昔から、棟上げが終わると「上棟式」という、棟上げをお祝いする儀式が行われてきました。上棟式は、無事に棟上げまで行ってくれた大工さんへの感謝の気持ちを表すために、施主がお料理やお酒を振舞って行うものです。 現在では、上棟式を簡略化したり、行わないという場合もあるようですが、注文住宅を建築する人にとっては、施主として上棟式に何を用意し何をすれば良いのかについて、誰もが一度は悩むことのようです。 棟上げや上棟式の日に慌てないためにも、ぜひこれから解説する内容をチェックしておくと良いでしょう。

上棟式の内容(簡略化)
当日朝〜棟上げまで
当日朝に集まった大工さんは、体を清める儀式をしてから、一気に作業を開始します。1日で一階から屋根までの骨組みを作るので、休憩や昼食をはさみながらも、作業はとても手際が良いです。施主としては差し入れのタイミングを見計らいながら、上手におもてなししましょう。 夕方頃に作業が終了して、棟上げが行われると、上棟式の準備を開始します。

上棟式の流れ(簡略化)
一般的には、棟上げまでの作業は16時頃までに終わることが多いようです。
1. 施主と棟梁が、家の四隅の柱の部分に、酒や塩、お米などをまいてお清め
2.工事が無事進むよう祈願し、二礼拍手一礼する
3. 施主が挨拶をしてから乾杯
4.施主から棟梁や作業してくれた人にご祝儀や引き出物を配る

地域や風習などによっても内容は変わりますが、イメージを掴むためにもだいたいこのような流れだと思っておきましょう。

雨が降ったら上棟式は中止?
雨でも行うことがほとんどです。そもそも家づくりに使われる木材は、充分に乾燥させてあります。多少の雨が降っても、内部まで水が浸透して腐るということはまずありえません。 作業自体も、肝心な部分はスムーズに雨から守られるような流れになっていますので、よほどの大雨や強風でない限り、心配しなくても大丈夫です。 また、棟上げ日に向けて、重機や大勢の大工さんを押さえてあることもあり、スケジュールを簡単に動かすことは難しいと思っておきましょう。

雨の上棟式は縁起が悪い?
雨で上棟式を行うことになると、なんとなく縁起が悪いと気にする方もいるようですが、むしろ縁起が良いと言われています。 幸せや福が「降り込む」、または「永遠の火消し」と言って、火事にならないとも言われているそうです。

上棟式での挨拶は何を話したらいい?
堅苦しく考える必要はありません。無事棟上げを迎えた喜び、工事をしてくれる大工さんや関係者への感謝、残りの工事が無事故で進むよう祈願する気持ちを素直に伝えましょう。心から出てきた言葉の方が関係者の方も喜ぶはずです。

一生に一度の棟上げの日を楽しもう!
棟上げや上棟式について解説してきましたが、そもそも棟上げ・上棟式という言葉自体を初めて聞いたという方も多いでしょう。棟上げの日は、あなたの家にとって、とても大切な日です。 一生住む家が出来上がっていくことを実感できる良い機会ですので、せっかくなら楽しんだ方がお得です。棟上げの日に、大工さんと距離を縮めることで、いろいろなことを質問できるようになり、家に対する思い入れがより強くなったという方もいます。
ぜひこの記事を参考にして、事前の準備を余裕をもって行い、棟上げ・上棟式を楽しんでくださいね。

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